寒風山回転展望台


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夏の山百合

山百合 開花に向けた山百合の蕾。
妻恋峠近くから船川港方面を望んでいます。

 毎年寒風山は初夏になると天然の山百合が見頃を迎えます。時期が近付くと、当展望台に「今年の山百合は咲きましたか?」とのお電話が、報道機関や県内外のお客様から入るようになります。

 寒風山で山百合の株が見られ始めるのは毎年7月上旬です。山を覆う草むらの、とりわけ日当たりの良い辺りに紛れて丈を真っ直ぐ伸ばしています。一株当たりの茎は4・5本前後で、その先端付近に傘をすぼめたような形の蕾が形成されます。蕾は長さは10cm強で太く、薄い黄色や黄緑・薄緑でぼってりしており遠目にも目立ちます。
山百合 山頂近くの大型駐車場から寒風山回転展望台へ
登る車道の脇に咲く山百合の群れ。

 その蕾が大輪の花を咲かせるのは7月中旬からです。平成26年の山百合は7月19日に開花を始めました。寒風山での自生地帯は中腹から山頂にかけてで、芝や草むらで占められているその山肌に直径20cmほどの花が広範囲に咲き広がります。

 遠目には純白の山百合ですが、近くで見ればその花弁は白地に黄色い透かしが縦中心に入っており、赤いつぶらな斑点まで散らしていて実に色鮮やかです。さらに満開の花の中心から生えている数本の雄蕊が、オレンジ色の花粉に厚く覆われている様は生命の神秘すら感じさせます。大輪の花に顔を寄せれば、山百合ならではの濃厚な甘い香りが鼻をくすぐります。
なまはげカスタードプリン 寒風山回転展望台を背景に、山肌の草むらの中
その白さを日差しに際立たせる山百合の群れ。

 実に豪華な装いの山百合ですが、人間の手は一切掛かっておらず、その盛りは決して長くはありません。8月上旬を過ぎる頃には散り時を迎えています。また、強い日差しや雨風にさらされると傷みやすいデリケートな花でもあります。

 それでも、その根は地下にしっかりと下されていて、毎冬の厳しい風雪を経ても、翌年の夏には必ず茎を伸ばし開花の時を迎えます。寒風山の山百合と向き合われる際はその美しさを堪能されるとともに、山野草ならではの生命力の強さやその神秘にもぜひ思いを馳せて頂きたく思います。